食物を体が吸収できる形に変えてくれるのが酵素 2

酵素をきちんと働かせるためには

消化酵素がきちんと働くためにはどうしたらよいのでしょうか。一つは、よく噛んで、ゆっくりと、腹八分目に食べること。咀嚼をすることで唾液や胃酸がより分泌し、消化を促進します。また、食べ過ぎないことで、余計な消化酵素が消費されません。そして、もう一つは、食べ物に含まれている植物酵素を積極的に摂り入れることです。例えば生の野菜や果物、発酵食品に含まれる酵素は自らを分解するのに働くだけでなく、酵素が少ない他の食べ物の消化、分解にも働きかけます。よく知られた例では、料理に大根おろしを添えることで、食べた物の消化を助けるといわれていますが、これは大根に含まれるジアスターゼなどの消化酵素が一緒に食べた物の分解を促進させているのです。しかし、酵素は熱に弱いという性質があり、加熱調理や加工食品が中心の現代の食環境では、せっかく酵素が含まれている食材を食べても、料理されたときに活性を失っています。食材に含まれる酵素が不足すれば、食べ物を分解するために、さらに体内の消化酵素が使われるといった悪循環となります。それらの弊害を予防し、健康を維持していくためには、加熱していない生の野菜や果物、発酵食品などを上手に摂り入れ、食物酵素の働きを上手に摂り入れ、食物酵素の働きを活用していく必要があるのです。

青パパイヤは「酵素の王様」

青パパイヤの酵素三兄弟

酵素を含んだ食材は星の数ほどありますが、その中で「酵素の王様」と言われているのが青パパイヤです。果物のイメージが強いパパイヤですが、沖縄では100年以上前から、熟す前の青パパイヤが野菜として食べられてきており、医食同源の食材として長寿に一役買っていました。未熟果である青パパイヤは、存在する植物の中でも最高の分解酵素を豊富に含んでいます。通常、酵素を含んだ食材の多くは、三大栄養素と呼ばれるタンパク質、糖質、脂肪のうちのどれか一つだけの分解にしか対応できません。しかし、青パパイヤは、植物には珍しく「タンパク質分解酵素」「糖質分解酵素」「脂肪分解酵素」の3大栄養素の全てを分解することができるのです。その上、青パパイヤに含まれるパパイン酵素は、熱や胃酸にも強く、なんと100℃でも活性を失わず、PH1~PH2前後の強力な胃酸でも変質しないという特長があり、まさに酵素の王様なのです。